2006年 11月 19日 ( 1 )
復興モダニズム公営住宅商店街 堀川商店街
堀川丸太町の西側をもう少し北へ行くと、下立売あたりから下長者町にかけて古びたアーケードの商店街になっています。これが堀川商店街。昔ながらの味のあるお店が並んでいて個人的には好きな場所です。
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実はここ、堀川通り沿いに4棟並んだ3階建ての公営住宅の1階部分が商店街となっているのです。竣工は1951年(昭和26年)。京都の戦後復興の象徴ともいえるこの商店街は、全国ではじめての店舗付き公営鉄筋住宅なのだそうです(商店街の旧サイトによる)。
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いまとなっては、外見はかなりくたびれていますが、縦長の窓が並んだ階段部分が屋上に張り出して、低層で横に長い建物のアクセントになっています。ベランダもリズミカルに配されていて、無味乾燥な公営住宅とは一線を画したモダンな構成美が感じられませんか。
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戦後まもなくたち現れた、巨大なモダン・ショッピング街。当時の人々にとってどんなにか鮮烈な印象だったでしょう。市街地で真っ先にこれだけの開発を推し進めたわけには、この堀川通りの激動の歴史があったようです。
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詳細はこちらの上京区役所のサイトをご覧いただくとして、このあたり、16世紀頃には京都最大の生鮮市場があり、大正時代には300店以上の店が立ち並ぶアーケードの「堀川京極」という大商店街だったといいます。

それが、第二次大戦末期の1945年(昭和20年)に、空爆による延焼を防止するため堀川通りを拡幅して防火帯とする計画により、わずか5日の期限で強制疎開させられ、この上京で最も歴史ある繁華街はすべて消え去ってしまったということなのです。ある意味戦争による被災ですね。
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今ではすっかりレトロなこの建築群、比較的高い建物が多い堀川通りにあって、ご覧のようにここだけスコーンと空が広くなっています。かなり貴重な戦後建築だと思うのですが、老朽化も進んでいそうなので、いつまでこの姿が見られるかとも考えてしまいます。

■堀川商店街(京都府営下立売団地)
■鉄筋コンリート造 3階建
■1951年

*参考サイト
上京区役所 上京区の歴史:待賢学区 
堀川商店街 倉日用品店:堀川商店街の歴史
堀川商店街

堀川商店街の以前のサイトには商店街の歴史にまつわる話があったのですが、リニューアルされたサイトにはそういうのがありません。ザンネン。
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by radionova2 | 2006-11-19 23:20 | 店舗