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完全木造工場
住宅や寺社仏閣以外の木造建築って、防火上の制約なんかもあるんでしょうが今では滅多にみかけません。二条駅に近い街中で、こんなふうに比較的大きな木造の工場は希少なんではないでしょうか。
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ここは、吉澤商店という建築資材屋さんのようです。JR二条駅の北向かい側の中京中学の角を曲がってみてください、この一角にさしかかると昭和にタイムスリップしてしまいます。
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一箇所アルミの扉がある以外はみごとに木造で、剥れかけたグリーンのペンキがいい味を出しています。
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かなり朽ちかけではあるのですが、窓や壁面のディテールがなつかしく、いまどき滅多にみかけないものなので面白いです。
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この工場、いつまでこの姿で残っているでしょうね。
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■中京区 会社事務所
■木造2階建
■千本 押小路あたり
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by radionova2 | 2006-11-26 23:37 | 企業
復興モダニズム公営住宅商店街 堀川商店街
堀川丸太町の西側をもう少し北へ行くと、下立売あたりから下長者町にかけて古びたアーケードの商店街になっています。これが堀川商店街。昔ながらの味のあるお店が並んでいて個人的には好きな場所です。
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実はここ、堀川通り沿いに4棟並んだ3階建ての公営住宅の1階部分が商店街となっているのです。竣工は1951年(昭和26年)。京都の戦後復興の象徴ともいえるこの商店街は、全国ではじめての店舗付き公営鉄筋住宅なのだそうです(商店街の旧サイトによる)。
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いまとなっては、外見はかなりくたびれていますが、縦長の窓が並んだ階段部分が屋上に張り出して、低層で横に長い建物のアクセントになっています。ベランダもリズミカルに配されていて、無味乾燥な公営住宅とは一線を画したモダンな構成美が感じられませんか。
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戦後まもなくたち現れた、巨大なモダン・ショッピング街。当時の人々にとってどんなにか鮮烈な印象だったでしょう。市街地で真っ先にこれだけの開発を推し進めたわけには、この堀川通りの激動の歴史があったようです。
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詳細はこちらの上京区役所のサイトをご覧いただくとして、このあたり、16世紀頃には京都最大の生鮮市場があり、大正時代には300店以上の店が立ち並ぶアーケードの「堀川京極」という大商店街だったといいます。

それが、第二次大戦末期の1945年(昭和20年)に、空爆による延焼を防止するため堀川通りを拡幅して防火帯とする計画により、わずか5日の期限で強制疎開させられ、この上京で最も歴史ある繁華街はすべて消え去ってしまったということなのです。ある意味戦争による被災ですね。
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今ではすっかりレトロなこの建築群、比較的高い建物が多い堀川通りにあって、ご覧のようにここだけスコーンと空が広くなっています。かなり貴重な戦後建築だと思うのですが、老朽化も進んでいそうなので、いつまでこの姿が見られるかとも考えてしまいます。

■堀川商店街(京都府営下立売団地)
■鉄筋コンリート造 3階建
■1951年

*参考サイト
上京区役所 上京区の歴史:待賢学区 
堀川商店街 倉日用品店:堀川商店街の歴史
堀川商店街

堀川商店街の以前のサイトには商店街の歴史にまつわる話があったのですが、リニューアルされたサイトにはそういうのがありません。ザンネン。
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by radionova2 | 2006-11-19 23:20 | 店舗
軽石タイルとアイシング目地
初めて通る道ではないのに、そのときの光の具合で新たな発見をすることがあります。
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押小路を烏丸から東に入ったあたりのなんでもないビルなんですが、すごくヘンなテクスチャーの外壁なのを発見しました。
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軽石のような粗い目の石貼りで、ケーキのアイシングみたいに細かく盛り上げた黒い目地!なんともいえない立体感が不思議です。

これって、ケーキのデコレーションみたいに一つ一つ手で作っているものなんでしょうか。手間を考えるだけで気が遠くなりそうなんですが。

■中京区会社ビル
■車屋町 押小路あたり
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by radionova2 | 2006-11-12 01:01 | Detail
60年代フルメタルビル 京都証券ビルディング
個人的な趣味なのですが、外装をステンレスなどのメタルで覆ったフューチャーな素材感のビルも60年代らしくて好きです。たとえば、銀座の伊東屋さんなんかも1965年築のステンレスビルですね。今はステンレスの外装といっても他の素材も合わせて巧みにデザインされていますが、この頃はメタリックな素材感がストレートに活かされていて素敵です。

大都市のオフィス街ではそんなに珍しくないと思うのですが(大阪中之島の朝日ビル群とか住友ビルは圧巻ですね)、京都には、そもそも大きなオフィスビルというものがないのでここは貴重な存在です。

この光り輝くのが1962年築の京都証券ビル。大丸の隣のビルです。といってもイマイチピンとこないかもしれませんが、地下にイノダコーヒが入っているビルというと何となくイメージしていただけるのではないでしょうか。
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その、地下のイノダから地上に上がる階段。フルメタル!
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エントランス部分もフルメタル!
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エレベーターホールもフルメタル!
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ということで、京都には珍しい60年代サイバービルでした。ビル名のサインもちょっとむかしっぽいです。
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そもそも日本のステンレス外装ビルのさきがけは、1931年!の大阪朝日ビルということなのですが、このビルとつながった1968年朝日新聞ビル、向かいの1958年新朝日ビルといった中之島のステンレス回廊にはわくわくしてしまいます。
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上の写真の新朝日ビルと下の写真の京都証券ビル、ステンレスウォールは同じタイプで、どちらも竹中工務店のようです。大阪ではよくみかけますね。御堂筋に面した高麗橋の朝日生命ビルとか。
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■下京区 四条通東洞院東 京都証券ビル
■1962年
■地上8階 地下2階 鉄骨鉄筋コンクリート造 設計 施工 竹中工務店
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by radionova2 | 2006-11-08 00:23 | 企業