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60年代六角モチーフビル
ネタを拾っても、ちょっと調べようと思っているうちに書けなくなってしまうこと、よくあります。これではいつまでたっても進まないのでひとまずあげちゃいましょう。

御池通りの寺町アーケードから2筋西、御幸町の角にある4階建てのビル。1階がコンビニになっているので見落としがちですが、ちょっとユニークな建物です。
立体的な打ち放しコンクリートのグリッドで外壁を囲んでいるようなイメージ。コンクリートのグレーに窓枠などの赤色がアクセントになっています。
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コンビニの入り口の黒御影石の柱にはこんな彫刻が残っています。
1961 五代 こま亀?かな。施主なのか、設計やデザインの印なのか、ちょっと謎。コンビニになる前は何だったのか、まったく覚えがありませんが、60年代初めの建物というのはうれしくなってしまいます。
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この6角形のモチーフ、外壁コンクリートの開口部に使われているパターンなんですね。
御幸町通りのイタリアンレストランの方向から見たらこんな感じ。コンクリート部分のつくりは繊細に造形されていて立体的です。
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裏側を見ると3階4階は廊下になっているようで、デザインがわかりやすいです。開口部に付いている手すりっぽい部分も赤く彩りされてグラフィカル。なかなか美しいですね。
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■中京区 商業ビル/集合住宅
■1961年

ちなみに、このようなファサードのパターンのビル、たまに見かけます。
たとえばこんなの。こっちは西院の裏通りになる古ビルですが、見た目だけ真似したようなデザインになってますね。
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by radionova2 | 2007-10-09 01:00 | 店舗
商工会議所カフェ
個人的にとても好きな場所、以前紹介した京都商工会議所のロビーがカフェになったという噂を聞いて、期待半分、心配半分で、どうなっているか見てきました。
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チェーン店のカフェなので、椅子やテーブルをはじめとしたインテリアがどうしようもなくダサいのですが、あの60年代デザインの内装に関しては、ほとんど手付かずのそのまま利用されていました!よかった。
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壁面の照明も、アトミック風シャンデリアも、モダン石庭も、床の十二支のモザイクも、コーヒーを飲みながらゆっくりと楽しむことができます。これはいい。
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ロビー横のスペースの奥には、金庫の扉みたいなものもそのまま生かされています。これは新発見です。もうちょっとこのデザインを生かすような雰囲気ならもっとすばらしいのに…。とはいえ、ヘンにいじられなかったのはよかったです。土日は空いていそうなのでせいぜい利用したいです。
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by radionova2 | 2007-05-27 23:03 | 公共行政
昭和RCモニュメント1 ぎおん石
60年代の終わりから70年代にかけての香りが残る建築として、2つのビルを紹介しましょう。まず、祇園は八坂神社の目の前、坂下石材商店のぎおん石ビルです。
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この建物の上のほう、有名なあの建築を連想しませんか?コルビュジェのロンシャン教会!あっちは1955年の作品ですが、こちらは昭和44年(1969年)の竣工。プレートには設計三澤建設設計事務所、施工長谷川工務店とあります。
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壁面のテクスチャーやデザインがかなり面白いビルです。壁面から突き出した丸い照明が、各所のモチーフとして使われています。
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このビル内の喫茶室のインテリアなんかも当時のままっぽいので、ぜひチェックしてみたいところなんですが、ちょっと入りにくいんですよね。
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京都の貴重な60~70年代的モニュメントです。
このビルと兄弟ビルという趣の金光教烏丸教会はこちら

■東山区 坂下石材商店 ぎおん石
■1969年竣工
■設計三澤建設設計事務所 施工長谷川工務店
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by radionova2 | 2007-02-17 23:21 | 店舗
60年代フルメタルビル 京都証券ビルディング
個人的な趣味なのですが、外装をステンレスなどのメタルで覆ったフューチャーな素材感のビルも60年代らしくて好きです。たとえば、銀座の伊東屋さんなんかも1965年築のステンレスビルですね。今はステンレスの外装といっても他の素材も合わせて巧みにデザインされていますが、この頃はメタリックな素材感がストレートに活かされていて素敵です。

大都市のオフィス街ではそんなに珍しくないと思うのですが(大阪中之島の朝日ビル群とか住友ビルは圧巻ですね)、京都には、そもそも大きなオフィスビルというものがないのでここは貴重な存在です。

この光り輝くのが1962年築の京都証券ビル。大丸の隣のビルです。といってもイマイチピンとこないかもしれませんが、地下にイノダコーヒが入っているビルというと何となくイメージしていただけるのではないでしょうか。
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その、地下のイノダから地上に上がる階段。フルメタル!
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エントランス部分もフルメタル!
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エレベーターホールもフルメタル!
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ということで、京都には珍しい60年代サイバービルでした。ビル名のサインもちょっとむかしっぽいです。
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そもそも日本のステンレス外装ビルのさきがけは、1931年!の大阪朝日ビルということなのですが、このビルとつながった1968年朝日新聞ビル、向かいの1958年新朝日ビルといった中之島のステンレス回廊にはわくわくしてしまいます。
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上の写真の新朝日ビルと下の写真の京都証券ビル、ステンレスウォールは同じタイプで、どちらも竹中工務店のようです。大阪ではよくみかけますね。御堂筋に面した高麗橋の朝日生命ビルとか。
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■下京区 四条通東洞院東 京都証券ビル
■1962年
■地上8階 地下2階 鉄骨鉄筋コンクリート造 設計 施工 竹中工務店
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by radionova2 | 2006-11-08 00:23 | 企業
60年代和風モダンロビー 京都商工会議所
引き続き京都の1960年代建築を追っていきましょう。
1964年(昭和39年)竣工の京都商工会議所ビル。ファサードは数年前にリニューアルされています。黒いステンレスの格子は京町家をイメージしているのだそうです。
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元はどんなだったかとういうと、烏丸通りの1本西の通りに面した建物の裏側にその雰囲気を見ることができます。コンクリート製の手すりは橋の欄干のイメージです。この時代のモダニズム建築らしく、和風のパターンをデザイン化して取り入れているところが素敵です。
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この建物、外観だけではそんなに感動するような仕掛けがないのですが、中に入って驚いてください。この、ガラス扉の重厚な陶器の取っ手。きっと清水とかで焼いたものなんでしょう。こういう民芸風のテイストもこの時代ならではです。
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圧巻は1階のロビーです。吹き抜けになった2階の天井から下がる、ちょっと50年代アトミック風味の照明オブジェ。個人的にものすごく好き。中庭の枯山水もデザイン化されたものです。
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壁の照明もモダンなエレガントさがあります。2階の廊下の手すり部分のデザインもすばらしい。
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実は、床には十二支をデザインしたモザイクもあるんですが、ソファで隠れているのが惜しまれます。
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個人的にはとてもツボな和風モダンデザインなんですが、このロビーと中庭も改装するとかなんとかいう話もあったようです。ぜひとも、ここだけはそのままにして欲しい。
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■中京区 烏丸通夷川上ル 京都商工会議所
■1964年
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by radionova2 | 2006-10-29 23:29 | 公共行政
四条烏丸のモダニズム2 京都市営駐車場
前のエントリから続きます。(四条烏丸のモダニズム1 京都産業会館)
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四条室町の京都産業会館の裏側は市バスのターミナルになっています。さらにそのうしろにあるのがこの立体駐車場です。
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この建物、誰も気にしていないと思うのですが結構カッコイイんです。
京都の駐車場公社のサイトでは1960年開設とあるのですが、他の資料では産業会館と同じ1965年開業という情報もあります。一つ前のエントリで紹介したデジタルアーカイブにある昭和38年(1963年)のニュースで、四条烏丸に大規模な駐車場が計画されていると言っていますから、やはり昭和40年、1965年開業なのでしょう。また、調べてみたいと思います。
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子供の頃は、この天井の低い無機質なコンクリートの塊の中を通っていくのがなんともいえず楽しかったものです。外観は2種類のタイルが貼り分けられて、単純な駐車場という建物を美しく存在感のある造形に形造っています。

■下京区 市営四条烏丸駐車場
■1965年
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by radionova2 | 2006-10-01 21:43 | 公共行政
四条烏丸のモダニズム1 京都産業会館
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四条烏丸といえば重厚な銀行の建物が立ち並ぶ一角として知られていましたが、それも次々と改築が進んでいます。残るUFJ銀行(元三和銀行)もずっと柵に囲まれたまま、改築待ちという状況のようです。

そんな四条烏丸でなんといっても好きな建物が1965年(昭和40年)にオープンした京都産業会館とその背後に構える市営駐車場です。

京都の1960年代といえば、前川國男の京都会館(1960年開館)、山田守の京都タワー(1964年)、大谷幸夫の国立京都国際会館(1966年)と戦後の建築史を彩る名建築が生まれた時代。産業会館と市営駐車場にもその時代の勢いを感じることができるのではないでしょうか。

産業会館は近年改築されて、瓦の柄の入ったヘンなガラスの庇がついたためにクールな外観がちょっと損なわれたのが残念です。京都デジタルアーカイブに、オープン当時の産業会館の動画があります。建築当初はシンプルでカッコイイです。
京都デジタルアーカイブhttp://www.archives.astem.or.jp/
メニューの動画アーカイブに、昭和40年11月の「京都産業会館が完成する」というのがあります。ほかにも京都会館の建築風景なんかも興味深いです。ストリームじゃないのがイケてませんが。

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内部は階段を支える打放しコンクリートの構造なんかもクールです。当時の動画にも映っていた地下の通路はすべてタイル貼りになっているのですが、これがタイルというかきれいな陶板で、40年以上経った今でもピカピカで全く欠けがなくしっかりしています。当時は和装業界も勢いがよかったはずなので、いい素材を使っているのでしょうか。
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いずれにしても、建築的にはあまり注目されていない建物なのは残念です。

■下京区 京都産業会館
■1965年
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by radionova2 | 2006-10-01 21:28 | 公共行政